あっさりしたものをおいしく──日常の食生活

連載日本の食生活全集

2024年08月23日

聞き書 宮城食事 仙台市街地の食より

夜――白いごはん、焼きがれい、冷ややっこ、なすのずんだあえ
昼間、額に汗をしたたらせながら売りにくる顔なじみの魚の振り売りから、閖上名物の焼きがれいを買う。食べるときにさっとあぶる。または、近所の人が届けてくれるあゆを塩焼きにする。暑いときは、あまり火を使ったり手のこんだ料理をつくったりはしたくないので、近所の店か、らっぱを吹いて売りにくる豆腐屋から、一丁五銭の豆腐を人数分だけ買い、きざみねぎとかつお節の薬味で冷ややっこにして食べる。きゅうりの酢のもの、長なすのずんだあえなどを添える。

写真:なすのずんだあえ

 

出典:竹内利美 他編. 日本の食生活全集 4巻『聞き書 宮城の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.318-319

関連書籍詳細

日本の食生活全集4『聞き書 宮城の食事』

竹内利美 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN: 9784540890062
発行日: 1990/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

米どころ宮城は旧伊達藩以来の米どころで、もちの多彩な食べ方を誇る。三陸海岸では四季いろいろな魚貝がとれ、浜の人たちだけでなく、内陸の人々の食膳もにぎわす。
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