やまいもだご汁

連載日本の食生活全集

2020年10月08日

聞き書 長崎の食事 島原の食より

西郷の山麓で、秋祭りや稲刈りのしめ祝によくつくる。
地鶏をつぶして、そのがらでだしをとり、薄い醤油味をつける。やまいもを陶器のおろし金でおろし、手を水でぬらしながら、煮えたっただしの中へ一口くらいの大きさにちぎりこむ。ひと煮たちしてから、ほうれんそう、ねぎを浮かせてどんぶりに盛り、しょうがのすりおろしをおとして熱いのを食べる。しこしこして、自然薯の味がする。

 

出典:月川雅夫 他. 日本の食生活全集 42巻『聞き書 長崎の食事』. 農山漁村文化協会, 1985, p.119-120

関連書籍詳細

日本の食生活全集42『聞き書 長崎の食事』

月川雅夫 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540850011
発行日:1985/04
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 378頁

海岸線が全国で一番長い県・長崎。離島が群れなす長崎。中国と南蛮の影響。さつまいもの料理が一番発達している長崎。さまざまな長崎のさまざまな料理の全貌を紹介する。
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