半夏生の小麦もち、八朔のねぶたもち―晴れ食・行事食

連載日本の食生活全集

2021年06月25日

聞き書 大阪の食事 南河内山村の食より

半夏生
七月二日は融通念仏宗の本来の姿である天徳如来さんの巡行の日で、八寸膳にいっぱいの番茶(ほうじ茶)をお布施として差しあげる。
各家庭では、小麦もち、麦わらだこ、出合いもんのじゃがいもと真竹と二度豆の煮つけを食べる。この時期のたこを麦わらだこといい、ゆでてしょうが醤油か二杯酢で食べる。この日から八朔(旧暦八月一日)までは、夏のひのつじ(昼寝)をしてもよいとされている。

写真:半夏生のごちそう
小麦もち、麦わらだこ(膳外も)、じゃがいもと真竹と二度豆の炊き菜

 

出典:上島幸子 他. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.228-229

関連書籍詳細

日本の食生活全集27『聞き書 大阪の食事』

上島幸子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540900099
発行日:1991/02
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 392頁

商人の町・大阪は、日本中の一流の物産が集まる「天下の台所」。船場、天満の商家、月給取り、近在の農家・漁家の食卓に、「食い倒れ」の真相を探る。写真を添えて料理を再現した食の歳時記。
田舎の本屋で購入

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