聞き書 埼玉の食事 秩父山地の食より
■炭焼き弁当―麦飯、梅干し、味噌漬、煮豆
炭焼きのときの弁当は、合わせめんぱ(楕円形の曲げ物の入れもの)に、五合の麦飯と味噌漬と梅干しがいくつも入る。女衆はこれより小さい弁当を詰め、ふかしたさつまいもや煮豆を持って行く。麦飯やさつまいもを昼とこじょうはんで平らげる。一升びんに湯を入れて、どびんを下げて持って行くが、冷たくなってもそのまま飲む。
写真:炭焼き弁当
大きいめんぱ:麦飯、梅干し、味噌漬/小さいめんぱ:煮豆
出典:深井隆一 他編. 日本の食生活全集 11巻『聞き書 埼玉の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.17-19