聞き書 群馬の食事 吾妻の食より
■年取りの晩
十二月三十一日は、大根、にんじん、ごんぼ、じゃがいも、こんぶ、しいたけ、豆腐など七色のものを入れて、味噌味でおつゆをつくる。この汁は「おせい」といい、酒のさかなにもなる。これに白いごはんと塩引き鮭の粕煮とお酒で、家族そろって、座敷で箱膳を使って年取りをする。座敷には神棚をつくり、年神さん(神主さんからいただいてきたお札)やしめ縄、松などを飾る。
写真:大みそか・年取りのごちそう
おせい(7種のものを入れた味噌味の汁)、塩引き鮭の粕煮、たくあん、お酒
出典:志田俊子 他編. 日本の食生活全集 10巻『聞き書 群馬の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.74-77