雪の日は、おばくを炊いていきやりをする―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2022年01月19日

聞き書 山梨の食事 富士川流域の食より

昼飯―おばく、ねぎ味噌、たくわんのこうこ
雪の日や家にいられるときは、大麦とせっと豆(うずら豆に似た大粒の在来種)をとろ火でゆっくり煮ておばくをつくる。ねぎ味噌か、醤油桶からくんできた醤油の実をのせて食べるとじつにうまい。
おばくは時間をかけないとうまく煮えないので、雪の日などひまなときにつくり、近所や親しい人をよんでいきやり(骨休み)をする。

写真:冬の昼飯
上:ねぎ味噌、たくわん/下:おばく

 

出典:福島義明 他編. 日本の食生活全集 19巻『聞き書 山梨の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.129-130

関連書籍詳細

日本の食生活全集19『聞き書 山梨の食事』

福島義明 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540900082
発行日:1990/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 376頁

徴兵検査で甲種合格率日本一といわれ、長寿県として有名な山梨の食の特徴は? 甲斐の山々に囲まれた海なし県ならではの雑穀、鳥獣、虫、魚の滋養豊かな食べ方、名物ほうとうの地域ごとの味わい方を紹介する。
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