農繁期はお姑さんがおかずつくり――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年04月10日

聞き書 神奈川の食事 足柄山間の食より

朝飯――麦飯、味噌汁、金山寺味噌、漬物
「仕事が食べる」といわれるように、からだを使う男たちは五合飯を食べる。三升釜いっぱいに炊く麦飯にあわ、ひえを入れて変化をつける。
味噌汁には、田のあぜなどに生えている半ば野生の春の菜やわかめを使う。たくあんは塩のあんばいをいろいろにしてたくさん漬けてあるが、五月菜(高菜に似た山北地方の菜)がとれれば塩漬も目新しくておいしい。

写真:春の朝飯
上:たくあん漬、金山寺味噌/下:麦飯、味噌汁(里芋、ねぎ)

 

出典:遠藤登 他編. 日本の食生活全集 14巻『聞き書 神奈川の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.223-224

関連書籍詳細

日本の食生活全集14『聞き書 神奈川の食事』

遠藤登 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540920028
発行日:1992/7
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

和洋中が勢揃いの横浜のハイカラ料理、古都鎌倉の伝統食から、相模野の恵み、山・川・海の幸を集めた県内各地の素朴な郷土料理まで、地元のお年寄りからの聞き書きをもとに再現。写真つきで記録。
田舎の本屋で購入

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