聞き書 愛媛の食事 燧灘沿岸と魚島の食より
たい飯のことで、米麦の上にこんぶをのせ、ぶつ切りにしたたいの切身をのせて炊く。ほかににんじん、油揚げを少量加え、塩と醤油で味をつけて炊く。できあがると、こんぶをとり出して魚の身と骨をより分け、身だけを飯に混ぜて茶わんにつぐ。
豊富に出まわる春のたいを多く使うので、どちらかといえば春の料理としておいしく食べられる。もちろん、なにかの行事のときにもつくる。
写真:たいを入れた春のごはん「いお飯」
出典:森正史 他編. 日本の食生活全集 38巻『聞き書 愛媛の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.326-326