三面川のあゆやうぐいが食卓に――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2024年05月29日

聞き書 新潟食事 岩船の食より
田植えがすんでも、田の草取り、蚕と忙しい季節。春蚕が上がると夏蚕を掃き立てる。畑仕事もつぎつぎと追いかけてくる。秋野菜の種播きも播きしゅんをはずせない。
農作業の間を縫って山菜もとり、漬けたり乾燥したりして蓄える。二度いも掘り、秋蚕の掃き立てと、忙しい日々を支える日常の食事には、畑から毎日とれる身近な材料をいかす。
山仕事などに入ると、わっぱ飯と味噌、きゅうりくらいを持っていき、冷たい清水で味噌をとき、手近な流れの岸からとったみず(みずな、うわばみそう)や山うどを手でちぎり、きゅうりを薄切りにし、ときにはしその葉も浮かべる即席の味噌汁、冷や汁をつくる。火を燃やしたくないほど暑い日は、家にいても冷や汁をときどきつくる。味噌を、つけ木にぬって焚き火で焼き、それを水でとくと、また香ばしい。

写真:夏の昼食(山仕事に出るとき)
上:冷や汁(きゅうり、しその葉、味噌)/下:麦飯、たくあん、梅干し、煮豆

 

出典: 本間伸夫 他編. 日本の食生活全集 15巻『聞き書 新潟の食事』. 農山漁村文化協会, 1985, p.88-90

関連書籍詳細

日本の食生活全集15『聞き書 新潟の食事』

本間伸夫 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540850257
発行日: 1985/8
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 378頁


田舎の本屋で購入

このカテゴリーの記事 - 日本の食生活全集
おすすめの記事