聞き書 兵庫の食事 瀬戸内沿岸(明石)の食より
「たこ焼き」「卵焼き」などといろんな呼び名があるが、たこを入れた卵焼きのことである。夏の卵が安い時期にたこが手に入ると、子どもたちのためにつくってやる。
ゆでだこの足を小さく切る。卵を溶いた中に薄く水で溶いたメリケン粉(小麦粉)を少し入れ、塩を一つまみ入れてよく混ぜる。
卵焼き器を火にかけて油をしき、卵を流し入れて、たこをぱらぱらとふり入れて端から卵を巻いていく。そのまま一人分ずつお皿に盛り、はしでちぎりながら熱いのを食べる。晩飯のおかずとしてつくる。
出典: 和田邦平 他. 日本の食生活全集 28巻『聞き書 兵庫の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.91-91