こんごり

連載日本の食生活全集

聞き書 奈良の食事 奈良盆地の食より

2020年01月05日

聞き書 奈良の食事 奈良盆地の食より

米粉ともち米に、粗びきのまめのこ(わざわざつくるのではなく、こがらすで踏んだときにきれいな粉に搗ききれずに残ったもの)を合わせて搗いたもちである。
一晩水につけたもち米一升をこしきの下に敷き、その上に熱湯で耳たぶぐらいの固さにこねた米粉二升分をちぎってのせて蒸す。これを杵で搗き、まとまってきたころにまめのこ二合と塩を入れて仕あげる。必ず指の形をつけてにぎる。粉はつけない。
「日が長くなってきたし、こんごりでもつくろか」といって、春になると三臼ほど搗くが、搗いた半分は竹ざるに入れて近所に配り歩く。搗きたてはそのまま食べ、固くなると焼いて醤油をつけて食べる。粗いまめのこの香りが香ばしく、おいしいもちである。

関連書籍詳細

日本の食生活全集29『聞き書 奈良の食事』

藤本幸平 他編
ISBN:9784540920035
発行日:1992/10
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数
A5 376頁

青丹よしといわれた奈良の都、法隆寺を仰ぐ斑鳩の里から山深い吉野・十津川郷まで、その歴史・民俗・食べ物を古老からの聞き書きと写真で記録。東大寺の結解(けっけ)料理など、各地の寺社料理も紹介。
田舎の本屋で購入

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