よらりの味噌煮

連載日本の食生活全集

2020年08月11日

聞き書 和歌山の食事 熊野灘の食より

秋になると、夜釣りで脂ののった大ぶりのよらり(くろしびかます)がよく釣れる。頭とわたをとり、三寸ぐらいにぶつ切りにして、両面の皮に出刃で刃形を入れて水から炊く。わいてきたら味噌をすって少し多めに入れ、煮つめる。
身は上等な白身で、小骨はあるが、やわらかくて気にならない。身に汁がしみにくいので、汁の味噌をつけながら食べる。

 

出典: 安藤精一 他. 日本の食生活全集 30巻『聞き書 和歌山の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.271-271

関連書籍詳細

日本の食生活全集30『聞き書 和歌山の食事』

安藤精一 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540880582
発行日:1989/02
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 380頁

かつおの一本釣り漁で活気づく田辺湾、黒潮に乗ってくるまぐろ、鯨などが食卓をにぎわす熊野灘、ことあるごとにもちを搗き、すしをつくる紀ノ川流域など紀州の食の全貌。
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