あめのうごはん

連載日本の食生活全集

2020年09月24日

聞き書 滋賀の食事 湖南米どころの食より

秋になると、近くの野洲川に二尺あまりのあめのうがのぼってくる。これはますの一種で「びわます」のことだが、この時季はあめのうとよばれる。これをすくってとる。
子持ちのあめのうは卵を出さず、米の上へじかっぽに(じかに)のせ、醤油と酒を少し入れて炊く。炊きあがったら、あめのうの頭を持ちあげ、ぷるぷるとふると、身と卵だけが落ちて頭と骨だけが残る。この身と卵をごはんに混ぜ合わせる。ときにはねぎをきざんで入れると、輪切りのねぎの穴の中に卵が入り、食べるとこちこちしておいしい。川魚だからといって生ぐさみはない。

 

出典:橋本鉄男 他. 日本の食生活全集 25巻『聞き書 滋賀の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.87-88

関連書籍詳細

日本の食生活全集25『聞き書 滋賀の食事』

橋本鉄男 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540910012
発行日:1991/06
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

日本最大の湖・琵琶湖には鯉・鮒・もろこなど淡水魚があふれる。ふなずしをはじめ、滋賀県特有の湖魚の食べ方をもらさず紹介。また、近江商人発祥の地に残る本宅(店に対する自宅)の食生活など話題がいっぱい。
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