栗ぜんざい

連載日本の食生活全集

2020年10月15日

聞き書 宮崎の食事 高千穂の食より

栗だけでつくる。
栗は、生栗の場合は、鬼皮、渋皮をむいて水をたっぷり入れて煮る。やわらかくなったら、煮汁に砂糖、塩を入れて味をつける。かち栗を使う場合は一晩水につけ、水をかえてやわらかく煮、生栗と同様、砂糖、塩で味をつける。
栗ぜんざいは秋の収穫のときも食べるが、冬の寒い日など、からだを温めるのには一番である。「今夜は寒いね」といいながら栗ぜんざいをつくり、ふうふういいながら食べるのは楽しい。

 

出典:田中熊雄 他. 日本の食生活全集 45巻『聞き書 宮崎の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.44-45

関連書籍詳細

日本の食生活全集45『聞き書 宮崎の食事』

田中熊雄 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540901010
発行日:1991/03
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

伝説に彩られた山深き里、古来「日向の国」と呼ばれた太陽の国・宮崎。焼き畑の村に、陽光そそぐ平野に、霧島のぞむシラスの台地に、黒磯洗う浜に、なつかしい食と暮らしをたずねた南国の食の記録。
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