巻きずし

連載日本の食生活全集

2021年02月25日

聞き書 徳島の食事 那賀川下流の食より

女の子のお節句や秋祭りには、必ずつくるごちそうである。
芯にはこごり(高野豆腐)、かんぴょう、にんじん、ちくわなどを使う。いりのだしで煮て、砂糖と醤油で味つけする。
のりは、ふだんは青のりを使うことがほとんどで、黒のりも使うが、こちらは値段が高いので、三回に一回ほどである。
すし飯の酢は、酢酸(酸味の強い酢)を使う。米一升に対して酢は一合、砂糖小さじに三杯と塩を一杯半入れる。酸っぱいすしである。
のりにすし飯を広げ、芯を並べてぐるりと一巻きする。

 

出典:立石一 他. 日本の食生活全集 36巻『聞き書 徳島の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.241-241

関連書籍詳細

日本の食生活全集36『聞き書 徳島の食事』

立石一 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540900075
発行日:1990/10
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

祖谷そばにたらいうどん、いろりのそばで香りたつでこまわし。渦潮にもまれて育つ魚やわかめ。海・山のバラエティ豊かな暮らしと食を祭事とともに再現。藍商人の食事も再現。
田舎の本屋で購入

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