聞き書 鹿児島の食事 種子島の食より
■昼飯―麦飯、とっぴーの干もの、たくあん
春の畑での昼飯は、忙しいなかでも楽しい。
種子島の魚といえば、とっぴーと呼ばれるとびうおである。五月から七月が最盛期で、漁家の人が売りに来たいきのいいとっぴーを、背開きにして塩干しにする。これを、畑に持って行ってあぶって食べる。
昼飯には、ときにはたけのこ、つわ、じゃがいもの茶ぶけを持って行くこともある。
写真:春の昼の弁当
麦飯、とっぴーの干もの、たくあん
出典:岡正 他. 日本の食生活全集 46巻『聞き書 鹿児島の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.244-245