聞き書 徳島の食事 那賀川下流の食より
もち米七に対してうるち米三を混ぜてひき臼でひき、粉にする。水で練り、こしき(蒸し器)で蒸し、小豆のあんを包んだものと、あんを一緒に練りこんで蒸したものをつくる。この地域では、かしわの葉のかわりにかしの木の葉を使う。二枚のかしの葉でもちをはさみ、こしきに並べて蒸す。
五月のお節句、土用の入り、虫祈祷のときにつくって食べる。
写真:かしの葉でつくった「かしわ」
あんを練りこんだもの(左)と、あんを包んだもの
出典:立石一 他. 日本の食生活全集 36巻『聞き書 徳島の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.243-243