聞き書 埼玉の食事 東部低地の食より
六月の田植えは一家総出で行ない、手伝いの人も来るので、こうじはんに田植えだんごをつくる。
米粉を熱湯で練って丸めてだんごにするが、大変忙しいときにつくるため、丸めたものを親指と中指を使ってつぶし、平らな形にして蒸す。つぶしてあると蒸す時間が短縮できる。たっぷりの湯でつぎつぎとゆであげてしまう家もある。甘から醤油をからめて食べる。
出典:深井隆一 他. 日本の食生活全集 11巻『聞き書 埼玉の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.226-226