あびつ貝

連載日本の食生活全集

2022年01月28日

聞き書 静岡の食事 伊豆海岸(雲見)の食より

かつおの塩辛は、雲見では火を通して、あびつ貝にして食べることもある。
あわびなどの貝殻の中にかつおの塩辛を入れ、ねぎのぶつ切りも一緒に入れて七輪の火にかけ、一煮たちさせた熱いところをごはんの上にのせ、ふうふういって食べる。

写真:かつおの塩辛(左)とあびつ貝
塩辛を貝殻にいれて焼くあびつ貝も、冬のごはんのおかずによくつくる。

 

出典:大石貞男 他編. 日本の食生活全集 22巻『聞き書 静岡の食事』. 農山漁村文化協会, 1986, p.116-116

関連書籍詳細

日本の食生活全集22『聞き書 静岡の食事』

大石貞男 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540860638
発行日:1986/10
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

静岡県は日本の食文化上、特異な位置を占める。大井川を境に県内の食文化が二分され、それが日本の東西の食文化の違いにほぼ重なる。民俗学上も貴重な静岡の食事の全貌。
田舎の本屋で購入

このカテゴリーの記事 - 日本の食生活全集
おすすめの記事