春は新めのはや山菜をとり混ぜて―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2022年03月07日

聞き書 島根の食事 隠岐の島の食より

夕はん―残り麦飯、小豆がゆ、夏豆の煮もの、めばるの煮つけ、つましろがにの醤油煮、高菜漬
麦飯の残りが少ないときなどは小豆がゆをつくる。小豆は前もって煮ておいて、米と合わせて炊く。塩を少し入れる。夏豆もしゅんのものなので煮るとおいしい。つましろがには小さいかにで、浜の石をのけるとたくさんとれる。醤油煮にしたり、塩ゆでしたりして、こじゃや酒のさかなに食べる。

写真:春の夕はん
膳内:麦飯、小豆がゆ、めばるの煮つけ、夏豆の煮豆、高菜漬/膳外:つましろがにの醤油煮

 

出典:島田成矩 他編. 日本の食生活全集 32巻『聞き書 島根の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.276-277

関連書籍詳細

日本の食生活全集32『聞き書 島根の食事』

島田成矩 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540910029
発行日:1991/7
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

旧暦十月の神無月も出雲では「神有月」。全国から集まる神々をもてなす心が食生活の中にいまも息づく。汽水湖・宍道湖・中海の豊かな魚介、米どころ出雲平野、豪雪の山間、隠岐まで郷土の食を網羅。
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