聞き書 大阪の食事 北河内(淀川流域)の食より
稲穂がよくはらみ、たくさんとれるようにと願いをこめて、植付け休みの半夏生につくる。
収穫して粉にひいたばかりの小麦粉に、ふくらし粉と卵、水を混ぜて、耳たぶくらいの固さにさっくりとこねる。一時間くらいふきんに包んでねかせておく。小さくちぎって手のひらへのばし、おたや豆でつくったこしあんをたっぷり包む。蒸気の上がった蒸し器で一〇分間蒸す。
だんごというより蒸しパンの感じで、さっくりと口当たりがよい。
写真:上:はらみだんご/下:生節の押しずし、麦わらだこの酢だこ
出典:上島幸子 他編. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.205-205