聞き書 神奈川の食事 足柄山間の食より
■夕飯―そうめん、うりもみ、酢なす
お盆などでたくさんもらうそうめんを、かびさせないように早めに食べる。つゆは、かつお節で濃いだしをとって醤油味をつけ、油揚げとねぎを入れてそうめんにかける。
夕暮れどき、明け放した家々の台所からきゅうりをきざむ音がよく聞こえる。「あそこの家もうりもみだ」と、なんとなくおかしい。
写真:夏の夕飯
上:酢なす、うりもみ(きゅうりもみ)/下:麦飯、そうめん(ねぎと油揚げ入り)
出典:遠藤登 他編. 日本の食生活全集 14巻『聞き書 神奈川の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.226-227