聞き書 大阪の食事 南河内山村の食より
■昼の山弁当――朝炊いた白飯、魚の塩干もの、こんこ
男は二食弁当(二食分、約三合のごはんが入る弁当箱)を持つ。炭焼き窯のふちにのせておくと、温かいごはんが食べられる。ごはんを残しておき、おなかがすいたときにおやつがわりにすることもある。
さいら(さんま)などの塩干ものは新聞紙に包んで山へ持って行き、炭で焼いて食べる。塩干ものは行商人が来たときだけしか手に入らないので、ふだんは、かつお節をごはんにかけたり、こんこだけのこともある。
写真:冬の山弁当
白飯、さいらの塩干もの、こんこ
出典:上島幸子 他編. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.221-222