炭焼き窯で温めるお昼の山弁当――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年02月01日

聞き書  大阪の食事 南河内山村の食より

昼の山弁当――朝炊いた白飯、魚の塩干もの、こんこ
男は二食弁当(二食分、約三合のごはんが入る弁当箱)を持つ。炭焼き窯のふちにのせておくと、温かいごはんが食べられる。ごはんを残しておき、おなかがすいたときにおやつがわりにすることもある。
さいら(さんま)などの塩干ものは新聞紙に包んで山へ持って行き、炭で焼いて食べる。塩干ものは行商人が来たときだけしか手に入らないので、ふだんは、かつお節をごはんにかけたり、こんこだけのこともある。

写真:冬の山弁当
白飯、さいらの塩干もの、こんこ

 

出典:上島幸子 他編. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.221-222

関連書籍詳細

日本の食生活全集27『聞き書 大阪の食事』

上島幸子 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540900099
発行日:1991/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 392頁

商人の町・大阪は、日本中の一流の物産が集まる「天下の台所」。船場、天満の商家、月給取り、近在の農家・漁家の食卓に、「食い倒れ」の真相を探る。写真を添えて料理を再現した食の歳時記。
田舎の本屋で購入

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