たにし、かたっけ、なまずをたっぷり食べる――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年05月17日

聞き書 栃木の食事 渡良瀬川流域輪中の食より

おいはん――麦飯、じゃがいもとさやぶどうのおつけ、なまずの煮つけ、たくあんこうこ、大根の味噌漬
さやぶどう(さやえんどう)とじゃがいもを組み合わせたおつけは甘くておいしい。お菜のなまずは、渡良瀬遊水池から与良川や田んぼに産卵にのぼってくる春が、一番とれる。しかも、このときは三歳なまずといって、とくに大きいのがとれる。おひるにはたにし、おいはんにはなまずと川里ならではの食べものが続く。

写真:春のおいはん
上:たくあんこうこと大根の味噌漬、なまずの煮つけ/下:麦飯、おつけ(じゃがいも、さやぶどう)

 

出典:君塚正義 他編. 日本の食生活全集 9巻『聞き書 栃木の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.249-250

関連書籍詳細

日本の食生活全集9『聞き書 栃木の食事』

君塚正義 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540880322
発行日:1988/8
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

鮭食の伝統「しもつかれ」、伝統行事に食の歴史をとどめる栃木の食。海なし県栃木で多用される川魚、里芋。山と川と里の国栃木の習俗、行事、暮らし、食の姿を伝える。
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