聞き書 大分の食事 祖母・傾山麓の食より
■山行き、野良行きの弁当――麦飯、漬物
秋から冬にかけて、しいたけの原木倒し、焚きもんにする杉の枝打ちなど山の仕事が忙しく、昼飯に帰れない日が多い。そんなときは弁当を持って行く。
麦飯をめんつう(楕円形の曲物の弁当箱)のふたにまで詰めて行く。おかずは梅干し、味噌漬で、昼飯と小昼をこれですます。一人三合飯か五合飯が詰められる。
写真:山行きの弁当
めんつうに、麦飯と梅干し、味噌漬を詰めて行く。
出典:波多野道義 他編. 日本の食生活全集 44巻『聞き書 大分の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.122-123