聞き書 千葉の食事 利根川流域の食より
夏の田の草取りをしながら、たにしをとって晩のおかずにする。
たにしは、ゆでて口が開いたら、竹串か針でさして身をとり出す。この身を塩でもんでぬるを洗い流し、ざるに上げて水を切る。なべに油を入れて熱くし、たにしを炒め、玉砂糖、味噌、水少々で味つけをする。味がしみたところで火から下ろす。煮すぎると、身が固くなってかみ切れなくなるので注意する。
出典: 高橋在久 他. 日本の食生活全集 12巻『聞き書 千葉の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.321-321