たにしの油味噌

連載日本の食生活全集

2020年07月17日

聞き書 千葉の食事 利根川流域の食より

夏の田の草取りをしながら、たにしをとって晩のおかずにする。
たにしは、ゆでて口が開いたら、竹串か針でさして身をとり出す。この身を塩でもんでぬるを洗い流し、ざるに上げて水を切る。なべに油を入れて熱くし、たにしを炒め、玉砂糖、味噌、水少々で味つけをする。味がしみたところで火から下ろす。煮すぎると、身が固くなってかみ切れなくなるので注意する。

 

出典: 高橋在久 他. 日本の食生活全集 12巻『聞き書 千葉の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.321-321

関連書籍詳細

日本の食生活全集12『聞き書 千葉の食事』

高橋在久 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540890024
発行日:1989/06
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

黒潮が打ち寄せる房総半島は日本でも屈指の好漁場。いわし・かつおに代表される海の幸と利根川の魚、台地の作物が食膳にのぼる。太巻ずしはこの地の伝統食。女性が築いた食の営みを記録する。
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