いなごのつくだ煮

連載日本の食生活全集

2020年09月07日

聞き書 福島の食事 会津盆地の食より

稲刈りがはじまると、いなごとりをする。朝早くとらないと、いなごの動きが早くなり、つかまらなくなる。いなごは、とってくるとすぐにゆでる。ゆでると赤くなる。ゆでたいなごは夜なべに足をとり、つくだ煮にする。ゆでたいなごをよく乾燥させて保存しておき、食べる量だけつくだ煮にすることもできる。つくだ煮は、油炒りしてつくだ煮にする場合と、長時間水煮をしてこしらえる場合とがある。味つけは、醤油、塩、砂糖でするが、ちゃりちゃりになるまで煮ると保存もきく。

 

出典:柏村サタ子 他. 日本の食生活全集 7巻『聞き書 福島の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.52-52

関連書籍詳細

日本の食生活全集7『聞き書 福島の食事』

柏村サタ子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540870972
発行日:1987/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

にしん漬・三五八漬を肴に会津の酒を酌む。うにの貝焼、あんこう料理は浜通りの名物。豊富な食素材を伝統の生活知が生かす「みちのくのまほろば」福島ならではの味。

田舎の本屋で購入

このカテゴリーの記事 - 日本の食生活全集
おすすめの記事