やまいもの茶きんしぼり

連載日本の食生活全集

2020年10月20日

聞き書 鹿児島の食事 鹿児島市(商家)の食より

秋が深まると、納屋馬場(市場)や野菜屋の店先にやまいもが出回る。とろろにして食べるほか、茶きんしぼりをつくり、おやつにしたりお正月の祝い膳につけたりする。
やまいもは土を落としてよく洗い、蒸す。蒸しあがったら熱いうちにつぶして、砂糖少々を入れて軽くさっと練り、和菓子ほどの量を茶きんにしぼる。しぼった茶きんの形の中央に、ちょんと紅をつける。

 

出典:岡正 他. 日本の食生活全集 46巻『聞き書 鹿児島の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.40-40

関連書籍詳細

日本の食生活全集46『聞き書 鹿児島の食事』

岡正 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540890055
発行日:1989/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

鹿児島は南方食文化の北端。いも・鶏・糸瓜・豚の調理に南方の食習慣が息づく。海上の味=ヤポネシア構想の主舞台の陽光あふれる南国の味。
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