たにしの卵つり

連載日本の食生活全集

2021年02月26日

聞き書 愛媛の食事 石槌山系(久万山)の食より

ひな節句のごちそうに欠かせない料理で、節句の翌日の花見弁当にも加える一品である。
たにしはゆで、縫い針で身を抜き、泥や泥くささを除くため塩をふってよくもみ、水洗いする。なべにたにし、水、砂糖、醤油を少し入れて煮つけ、卵をこうし入れ(溶きながら加え)、卵つりにする。

写真:ひな節句につくる、たにしの卵つり

 

出典:森正史 他. 日本の食生活全集 38巻『聞き書 愛媛の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.184-184

関連書籍詳細

日本の食生活全集38『聞き書 愛媛の食事』

森正史 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540880452
発行日:1988/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

魚あふれる瀬戸内、宇和の海。春はいだが川面をさかだて夏はあゆが水底に踊る肱川。五穀ゆたかな山間の田畑。海、山、川、平野の四季の移ろいと暮らし、食をつぶさに描く。
田舎の本屋で購入

このカテゴリーの記事 - 日本の食生活全集
おすすめの記事