聞き書 鹿児島の食事 奄美大島の食より
■九月九日
むら祭りの日である。むらの神社によって行事の内容が違うが、鎮西村諸鈍では、大屯神社の例祭があり、相撲や諸鈍しばやが行なわれる。
この日は、みき(米の粉とさつまいもを発酵させた飲みもの)や、もち米粉のだんごをつくって神仏に供え、家族の健康を祈る。
写真:九月九日のごちそうと道具
重:白いごはんのおにぎり、さつまいもや野菜のてんぷら、卵焼きと魚の煮つけ、豚肉の煮つけ/道具:〔左〕すず(焼酎を注ぐ容器。上にさかずきを1つのせられる)、〔右〕重と焼酎を入れる容器
出典:岡正 他編. 日本の食生活全集 46巻『聞き書 鹿児島の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.293-293