いしりの貝焼き

連載日本の食生活全集

2020年11月16日

聞き書 石川の食事 能登山里(徳成)の食より

貝焼きとは、野菜や魚などの材料を、あわびの殻をなべがわりにして煮た料理のことである。いしりはいかの内臓を発酵させてつくる魚醤の一種で、水で薄めたものを貝焼きの煮汁によく使う。
夏から秋はなすを薄く切って煮て食べると、食のすすまない暑いときはおいしい。秋から冬にかけては、大根や大根葉、ゆでた干し菜を煮る。

写真:いしりの貝焼き(大根葉)と干し菜(右)

 

出典:守田良子 他. 日本の食生活全集 17巻『聞き書 石川の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.244-244

関連書籍詳細

日本の食生活全集17『聞き書 石川の食事』

守田良子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540880094
発行日:1988/06
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

四季折々の素材をこまやかな味わいに仕上げる古都・金沢の食、焼畑からの雑穀、山菜、木の実、熊など獣が食卓をにぎわす白山麓の食など「加賀百万石」の地の多彩な食の数々。
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