いかのかんぼこ

連載日本の食生活全集

2021年03月03日

聞き書 長崎の食事 五島の食より

三月三日の女の節句のごちそうにつくる。このころは剣先いかがよくとれるので、これを使うことが多い。
二、三日前の晩、いかの皮と内臓、足をとって身を細かくきざみ、それを大きなすり鉢でする。この中に卵、いも澱粉、水気をしぼった豆腐を入れてさらによくすり、赤砂糖(中白)、塩で味をつける。これを竹簀で巻いた巻きかんぼこにして蒸す。
ひなの節句には伊勢えびのかんぼこをつくる人もいる。

写真:いかかんぼこ(4種)
左:色つき(赤)いかかんぼこ/右上:こぶ巻きのいかかんぼこ/右中:いかかんぼこ/右下:板つきのいかかんぼこ

 

出典:月川雅夫 他. 日本の食生活全集 42巻『聞き書 長崎の食事』. 農山漁村文化協会, 1985, p.248-248

関連書籍詳細

日本の食生活全集42『聞き書 長崎の食事』

月川雅夫 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540850011
発行日:1985/04
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 378頁

海岸線が全国で一番長い県・長崎。離島が群れなす長崎。中国と南蛮の影響。さつまいもの料理が一番発達している長崎。さまざまな長崎のさまざまな料理の全貌を紹介する。
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