麦飯で乗り切る春蚕、田植え期―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2021年05月25日

聞き書 京都の食事 丹波平坦の食より

農繁期に入ると、ごはんは麦飯になる。米麦半々の割合である。
夜―麦飯、ろくともち、酢のもの
ろくともちとは、かぶや里芋の味噌汁の中に、小麦粉を水でこねて、さじですくって入れたもの。酢のものは、ねぎのてっぱい(酢味噌あえ)。さっぱりとした味のてっぱいは、ろくともちのあと口によくあっておいしい。

写真:春の夕食
上:茶、たくあん/下:ろくともち(小麦粉、大根、にんじん、かぶの葉)、大根の炒め煮

 

出典:畑明美 他. 日本の食生活全集 26巻『聞き書 京都の食事』. 農山漁村文化協会, 1985, p.189-192

関連書籍詳細

日本の食生活全集26『聞き書 京都の食事』

畑明美 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540850066
発行日:1985/06
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 376頁

「三里四方の旬の野菜」の鮮度がいのちの京野菜は、近郊農家の主婦の振売りによって毎朝町場へ届けられ、その交流を通じて京料理は磨き上げられた。雅びと素朴の京の味。
田舎の本屋で購入

このカテゴリーの記事 - 日本の食生活全集
おすすめの記事