七日びはゆり飯、盆には山ほどのてんぷら―晴れ食・行事食

連載日本の食生活全集

2021年07月01日

聞き書 山形の食事 庄内山間の食より

七月に入り、七日び(七夕)が近づくと、七夕のお膳に欠かせないゆり根を掘りに行く。ゆり根は一片ずつはずして、ゆり飯を炊く。味噌汁にも入れるし、あんかけもつくってうどんに添える。このお膳のわきに、浴衣と帯を添えて、床の間の七夕さまに供える。
盆の行事は、七日びからはじまる。その前日の六日に雑貨や魚のつけを支払い、盆の買いものをしておく。

写真:七日び(七夕)の膳
上:〔左から〕こごめの煮もの、ゆりのあんかけ/中:漬物/下:ゆり飯、ゆり汁

 

出典:木村正太郎 他. 日本の食生活全集 6巻『聞き書 山形の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.269-270

関連書籍詳細

日本の食生活全集6『聞き書 山形の食事』

木村正太郎 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540880445
発行日:1988/10
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

山形の「母なる川」最上川が結ぶ置賜盆地、村山の平野と山間、県北の最上、庄内平野。暮らしの柱にある米と結びついた山と海の幸のすべてを紹介。加えて、羽黒山修験道の食、酒田海船問屋の食を再現。
田舎の本屋で購入

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