聞き書 山形の食事 庄内山間の食より
七月に入り、七日び(七夕)が近づくと、七夕のお膳に欠かせないゆり根を掘りに行く。ゆり根は一片ずつはずして、ゆり飯を炊く。味噌汁にも入れるし、あんかけもつくってうどんに添える。このお膳のわきに、浴衣と帯を添えて、床の間の七夕さまに供える。
盆の行事は、七日びからはじまる。その前日の六日に雑貨や魚のつけを支払い、盆の買いものをしておく。
写真:七日び(七夕)の膳
上:〔左から〕こごめの煮もの、ゆりのあんかけ/中:漬物/下:ゆり飯、ゆり汁
出典:木村正太郎 他. 日本の食生活全集 6巻『聞き書 山形の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.269-270