ごんちの節句のつとっこや農休みのまんじゅうが楽しみ―晴れ食・行事食

連載日本の食生活全集

2021年07月21日

聞き書 群馬の食事 奥多野の食より

農休み
春蚕に麦刈り、麦こなし(麦の脱穀)、さんどいも掘りと忙しく働いて、七月末の農休みを迎える。子どもたちも夏休みで、寄宿舎から帰ってきてにぎやかだ。甘いあんこのまんじゅうをつくり、煮しめもんでもする。夜はうどんを打ち、つきあげをする。
夏の間は男衆と一緒に山でかせぐので、女衆はとくに忙しい。仕事仕事で食べものづくりには時間をとれなかったので、農休みにはせいいっぱいごちそうをつくる。

写真:農休みのごちそう
まんじゅう、つきあげ(さんどいも、なす、ねぎ)

 

出典:志田俊子 他. 日本の食生活全集 10巻『聞き書 群馬の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.173-174

関連書籍詳細

日本の食生活全集10『聞き書 群馬の食事』

志田俊子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540900051
発行日:1990/6
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

かかあ天下に空っ風の上州は「粉もの王国」。「おきりこみ」の味は絶品で、夕食には"つるつる"の音が家中に広がる。みそまんじゅうやおやきも詳しく紹介。
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