田植えどきは5回の食事―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2022年05月17日

聞き書 山口の食事 長門内陸の食より

朝四時に起き、夜は暗くなるまで翌日の田植えのための苗とりをし、帰宅して夕飯のしたく。この激しい労働のためには一日五回の食事となる。朝九時ごろ小昼間を食べ、夕方五時ごろ「たばこ」を食べる。これらは田のあぜでの食事なので、ぼたもち(おはぎ)、だんご、むすび、きな粉もちなど適宜竹の皮に包み、腰にくくったり、直籠(瀬戸物の三つ重ね)に入れて出かける。田植えの小昼間のうち一回だけは、酒やさかなでごちそうする。
たばこ(夕方五時ごろ)―きな粉だんご、漬物
たくさん植えてもらうときはぼたもちをふるまう。

写真:たばこに食べるもの
きな粉と小豆あんのぼたもち、酢のもの(大根、にんじん、いりこ)

 

出典:中山清次 他編. 日本の食生活全集 35巻『聞き書 山口の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.206-207

関連書籍詳細

日本の食生活全集35『聞き書 山口の食事』

中山清次 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540890017
発行日:1989/4
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 382頁

日本海、響灘、周防灘の三つの海に囲まれる山口県は、西日本の陸海交通の要衝。維新以来、歴史を動かしてきた地の人々の暮らしの呼吸と食べものを伝える。
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