聞き書 東京の食事 武蔵野台地の食より
■夜―ライスカレー、野菜のマヨネーズかけ、ぬか漬
日が長く、暗くなるまで働くから、くたくたになって帰ってくるとすぐ夕飯のしたくをする。ライスカレーに、たっぷりの野菜をマヨネーズで食べたり、さっぱりしたなすやきゅうりのごまあえなどもつくる。ぬか漬こうこは山のように出してもすぐなくなる。
麦飯に変わりばえしないおかずしかないときは、味噌汁のかわりに、たっぷりの野菜を油で炒めたスープに、鶏肉やさばの缶詰を少し入れたりする。
そのほか、糸こんぶといんげんの煮もの、なすの皮に、縦横斜めに切りこみを入れて醤油で煮たなすの煮もの、らっきょう漬やきゃらぶきを出すこともある。
写真:夏の夕食
たまにつくるライスカレーは食欲をそそる。野菜にマヨネーズをかけたものとこうこを添える。
出典:渡辺善次郎 他. 日本の食生活全集 13巻『聞き書 東京の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.196-198