神仏に「みき」を供えて健康を祈る―晴れ食・行事食

連載日本の食生活全集

2022年09月09日

聞き書 鹿児島の食事 奄美大島の食より

九月九日
むら祭りの日である。むらの神社によって行事の内容が違うが、鎮西村諸鈍では、大屯神社の例祭があり、相撲や諸鈍しばやが行なわれる。
この日は、みき(米の粉とさつまいもを発酵させた飲みもの)や、もち米粉のだんごをつくって神仏に供え、家族の健康を祈る。

写真:九月九日のごちそうと道具
重:白いごはんのおにぎり、さつまいもや野菜のてんぷら、卵焼きと魚の煮つけ、豚肉の煮つけ/道具:〔左〕すず(焼酎を注ぐ容器。上にさかずきを1つのせられる)、〔右〕重と焼酎を入れる容器

 

出典:岡正 他編. 日本の食生活全集 46巻『聞き書 鹿児島の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.293-293

 

関連書籍詳細

日本の食生活全集46『聞き書 鹿児島の食事』

岡正 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540890055
発行日:1989/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 384頁

鹿児島は南方食文化の北端。いも・鶏・糸瓜・豚の調理に南方の食習慣が息づく。海上の味=ヤポネシア構想の主舞台の陽光あふれる南国の味。
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