聞き書 神奈川の食事 相模川流域の食より
■およめし―麦飯、さんまの塩焼き、けんちん汁、おろぬき大根のもみ漬
暗くなりかけて仕事をしまって帰ると、およめしは八時近くになる。冷えこんでくる夜は、温かい汁ものがごちそう。けんちん汁や呉汁をよくつくる。ふうふう吹きながらすすり、何杯もおかわりする。
働く時間が長く、きつい仕事が多いので、ほとんど毎日魚を食べる。さばやいわしのほかに、この時期はさんまが加わる。煮つけや塩焼きにして食べる。
写真:秋のおよめし
上:おろぬき大根のもみ漬、さんまの塩焼き/下:麦飯、里芋と大根の味噌汁
出典:遠藤登 他編. 日本の食生活全集 14巻『聞き書 神奈川の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.191-191