こんかいわし

連載日本の食生活全集

2022年09月22日

聞き書 石川の食事 加賀潟(河北潟)の食より

いわしは頭をちぎり、うろこをとって、塩で二日ほど粗漬けする。こんか(米ぬか)、塩、味噌、醤油、なんばを混ぜ合わせて、ぬか床を準備する。漬物桶の底にぬか床を敷きつめていわしを並べ、その上にまたぬか床、いわしと交互に漬けこむ。最後に押しぶたをして重石をのせておく。
漬けこんで半年ぐらいしたら酢をかけて食べる。
家でつくったこんかいわしは、買ったものと違って独特の風味があり、とくに秋の稲刈りの弁当のおかずとして大切なものである。弁当には焼いたものを使う。

 

出典:守田良子 他編. 日本の食生活全集 17巻『聞き書 石川の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.206-207

 

関連書籍詳細

日本の食生活全集17『聞き書 石川の食事』

守田良子 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540880094
発行日:1988/6
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 384頁

四季折々の素材をこまやかな味わいに仕上げる古都・金沢の食、焼畑からの雑穀、山菜、木の実、熊など獣が食卓をにぎわす白山麓の食など「加賀百万石」の地の多彩な食の数々。
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