聞き書 宮城の食事 船形山麓の食より
■朝―大根かて飯、味噌汁、菊なめこ、小瀬菜漬、大根おろし
新しい大根がとれるので、大根や大根葉をかてにしたごはんを炊く。
味噌汁は、じゃがいも、大根、にんじんなど、秋にとれる野菜がたくさん入る。
菊なめこは、食用菊をゆでたもの、切りこぶ、なめこをゆでたものを、なんばん(とうがらし)とともにもろみに漬けこんでおいた保存食である。
これに、漬物、大根おろしなどを添える。漬物は、小瀬菜の漬物をよく食べる。このころは漬けて日が浅いので青々としてさわやかな味である。
写真:秋の朝食
上:小瀬菜漬、菊なめこ/中:大根おろし/下:大根かて飯、味噌汁(じゃがいも、大根、にんじん)
出典:竹内利美 他編. 日本の食生活全集 4巻『聞き書 宮城の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.233-234