かで飯に塩ますの頭の三平汁―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2022年10月04日

聞き書 岩手の食事 奥羽山系の食より


朝食には、かで飯を大きな黒わんで四、五杯食べる。味噌汁は塩辛く、実は二度いも、玉菜(キャベツ)、きのこ、山菜などを入れ、おかずには大根漬、味噌漬、きのこおろしをつける。
昼食は、朝と同じであったり、味噌汁に実を足して温めたりする。ときには、干し葉がゆとし、煮えているかゆの中に石臼でひいたそば粉をふり入れ、漬物ですますこともある。
夜は、かで飯に、ぼたを小さく切って焼いたのがあれば、家の人は大喜びである。また、どぶろくをつくるこの地域では、よく、そのしぼりかすを利用して、ぼたの頭や大根葉などを入れたかす汁(三平汁)をつくる。
秋のはぎ刈りの日の昼食の献立例は、写真のとおりである。

写真:はぎ刈りのときの昼食
膳内上:(左から)なすの油味噌、くじら汁/膳内中:(左から)きゅうりの酢のもの、すぐり大根の味噌からめ/膳内下:(左から)だいこんかで飯、大根葉と豆腐の味噌汁/膳外:(左から)なすの漬物、きゅうりの漬物

 

出典:古沢典夫 他編. 日本の食生活全集 3巻『聞き書 岩手の食事』. 農山漁村文化協会, 1984, p.290-290

 

関連書籍詳細

日本の食生活全集3『聞き書 岩手の食事』

古沢典夫 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540840227
発行日:1984/9
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 376頁

県北の雑穀文化圏・県央の粉食文化圏・県南のもち文化圏・海の幸豊かな三陸沿岸・山の幸の奥羽山系の5地域に分け、地域毎に紹介。日本人の食の原型を見ることができる。
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