いももち

連載日本の食生活全集

2022年10月14日

聞き書 三重の食事 紀伊山間の食より


秋の一番おいしい間食。もち米五合にさつまいもは大一個。
もち米はせいろで四〇分くらい蒸す。さつまいもは一口大に切り、皮をむき、ゆでておく。もち米とせいろで一緒に蒸すこともある。もち米にさつまいもを混ぜて搗く。きな粉を広げた上に置き、これには少し砂糖を入れたあんを入れてにぎる。
にぎり方に「まるにぎり」と「あんび」というにぎり方がある。「あんび」とは、まるにぎりにしたものを親指、人差し指、中指の三本で三方から押したものである。
あんを入れず、砂糖きな粉で食べることもある。

写真:いももち
左側がまるにぎり、右手前があんび。きな粉をつけて食べる。

 

出典:西村謙二 他編. 日本の食生活全集 24巻『聞き書 三重の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.189-190

 

関連書籍詳細

日本の食生活全集24『聞き書 三重の食事』

西村謙二 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540870019
発行日:1987/4
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 366頁

伊勢平野の世例祭、紀伊山間の山の神、伊賀のめし食い祭、志摩のお盆料理などの食べものをはじめ、伊勢神宮の神饌、お伊勢参りの食も紹介される。日常の食も豊富。
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