聞き書 千葉の食事 九十九里海岸の食より
■夕――麦飯、刺身、三香味噌、ひじきの煮もの、味噌汁、こうこ
夕飯は揚繰網に混ざったわかし(ぶりの小さいもの)を刺身につくり、ぜんなのむき身とねぎを味噌と砂糖で煮た三香味噌をつくる。こうこ(漬物)は大葉(たかな)の塩漬を出す。また、めっぱのおかずにもなるようにと、油揚げを入れたひじきの煮ものもつくる。三月豆(さやえんどう)を入れた味噌汁は甘みがあってうまく、春の味がする。
写真:春の夕飯
上:大葉の塩漬/中:わかしの刺身、三香味噌、ひじきの煮もの/下:麦飯、三月豆の味噌汁
出典:高橋在久 他編. 日本の食生活全集 12巻『聞き書 千葉の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.26-27