暑い盛りでも食の進むばながてごはん――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年07月18日

聞き書 沖縄の食事 宮古の食より

朝――ばながてごはん、呉汁、落花生油味噌
暑い日が続くうえ、畑仕事が忙しくてばて気味になると、とっておきのお米を出し、あわを混ぜて、ばながてごはんを炊く。呉汁は、大豆をおわんに一杯ずつ、一晩水につけて水切りし、新たに水を適当に入れ、それをすり鉢ですって炊く。このときの実には、こんぶといもの葉がよく合う。それに豚の脂を入れると、一味おいしくなる。食欲がないときでも、このごはんを食べると元気が出て、働く気力もわく。

写真:夏の朝食
上:落花生油味噌(煮干し入り)、お茶/下:ばながてごはん、呉汁(大豆、いもの葉、煮干し)

 

出典:尚弘子 他編. 日本の食生活全集 47巻『聞き書 沖縄の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.211-213

関連書籍詳細

日本の食生活全集47『聞き書 沖縄の食事』

尚弘子 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540880070
発行日:1988/4
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 400頁

世界に冠たる長寿の島、沖縄の暮しの中の食を徹底的に紹介。豚肉、油脂をたっぷりとり入れた食事は本土と異なる。東南アジアにつらなる琉球弧の料理と調理法を写真とともに再現。
田舎の本屋で購入

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