聞き書 沖縄の食事 宮古の食より
■朝――ばながてごはん、呉汁、落花生油味噌
暑い日が続くうえ、畑仕事が忙しくてばて気味になると、とっておきのお米を出し、あわを混ぜて、ばながてごはんを炊く。呉汁は、大豆をおわんに一杯ずつ、一晩水につけて水切りし、新たに水を適当に入れ、それをすり鉢ですって炊く。このときの実には、こんぶといもの葉がよく合う。それに豚の脂を入れると、一味おいしくなる。食欲がないときでも、このごはんを食べると元気が出て、働く気力もわく。
写真:夏の朝食
上:落花生油味噌(煮干し入り)、お茶/下:ばながてごはん、呉汁(大豆、いもの葉、煮干し)
出典:尚弘子 他編. 日本の食生活全集 47巻『聞き書 沖縄の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.211-213