にしん味噌で元気をつけて草取り仕事――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年06月26日

聞き書 大阪の食事 摂津山間の食より

晩ごはん――麦ごはん、ごった煮、漬物、にしん味噌
あほまめやなすび、二度いもなど畑でとれるものを一緒に炊いてごった煮をつくったり、太くなったきゅうりを薄味で煮たりする。なすびの味噌炊き、味噌あえもよく食べる。味噌の中にさんしょうをすりこんでなすびとあえると、ぴりっとして食欲が増す。にしん味噌は一度にたくさんつくり、薬のように毎日少しずつ食べて、草取りで疲れたからだを養う。

写真:夏の晩ごはん
上:どぼ漬、にしん味噌/下:麦ごはん、ごった煮

 

出典:上島幸子 他. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.262-263

関連書籍詳細

日本の食生活全集27『聞き書 大阪の食事』

上島幸子 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540900099
発行日:1991/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 392頁

商人の町・大阪は、日本中の一流の物産が集まる「天下の台所」。船場、天満の商家、月給取り、近在の農家・漁家の食卓に、「食い倒れ」の真相を探る。写真を添えて料理を再現した食の歳時記。
田舎の本屋で購入

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