どじょう汁と香りのよいきざみみょうが――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年07月11日

聞き書 千葉の食事 北総台地の食より

三時のお茶――みょうがの葉の味噌まんじゅう
新小麦を石臼で粉にひく。ふすまは馬や鶏の餌にする。味噌まんじゅうは、味噌を混ぜた小麦たねを、みょうがの葉にぽたっと落として鉄ぼうろくで焼き、焼きたてを食べる。
大人は渋茶をすすりながら香りを楽しみ、子どもも大人も味噌まんじゅうをほおばる。

写真:夏の三時
みょうがの葉のまんじゅう(右)と、こうこでお茶を飲む。

 

出典:高橋在久 他編. 日本の食生活全集 12巻『聞き書 千葉の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.234-235

関連書籍詳細

日本の食生活全集12『聞き書 千葉の食事』

高橋在久 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540890024
発行日:1989/6
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

黒潮が打ち寄せる房総半島は日本でも屈指の好漁場。いわし・かつおに代表される海の幸と利根川の魚、台地の作物が食膳にのぼる。太巻ずしはこの地の伝統食。女性が築いた食の営みを記録する。
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