手早くできる夏野菜の料理――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年08月30日

聞き書 栃木食事 那須野ヶ原開拓の食より

朝――麦飯、おつけ、なすときゅうりの味噌からめ、こうこ
桑を植えた残りの畑に陸稲を播き、さらにわずかに残った畑に、できるだけ多くの種類の夏野菜を播きつける。その夏野菜がとれるようになると、食卓はにぎやかになる。
おつけには、じゃんがらやなす、青菜を大切りにしてたっぷり入れる。なすやきゅうりをきざみ、ちょっともんで味噌をからめたものは早漬といわれ、手をかけずにすぐつくれる。ほかになすやきゅうりの塩漬も、一緒に食卓に並ぶ。

写真:夏の朝飯
上:なすときゅうりの塩漬、なすときゅうりの味噌からめ、/下:麦飯、なすのおつけ

 

出典:君塚正義 他編. 日本の食生活全集 9巻『聞き書 栃木の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.151-153

関連書籍詳細

日本の食生活全集9『聞き書 栃木の食事』

君塚正義 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540880322
発行日:1988/8
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

鮭食の伝統「しもつかれ」、伝統行事に食の歴史をとどめる栃木の食。海なし県栃木で多用される川魚、里芋。山と川と里の国栃木の習俗、行事、暮らし、食の姿を伝える。
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