冷やっこいおだらで夏ばて防止――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年08月25日

聞き書 山梨食事 富士川流域の食より

夕飯――おだら、汁、てんぷら、どぶ漬
ちょっと早めに台所に入ったときは、夏ばて防止の意味で冷やっこいおだら(のしこみより細めに切っためん。冷やむぎ)をつくる。野菜がいっぱい入るのしこみの倍も小麦粉がいるので損だが、濃いめの澄まし汁に入れて食べる。歯ざわりがしこしこしてうまいので、いくらでも食べられる。おごっそう(ごちそう)である。

写真:夏の夕飯
上:〔左から時計回りに〕なすときゅうりのどぶ漬、野菜のてんぷら、薬味(ねぎ、みょうが)、つけ汁。どんぶりは冷やっこいおだら

 

出典:福島義明 他編. 日本の食生活全集 19巻『聞き書 山梨の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.140-141

関連書籍詳細

日本の食生活全集19『聞き書 山梨の食事』

福島義明 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540900082
発行日:1990/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 376頁

徴兵検査で甲種合格率日本一といわれ、長寿県として有名な山梨の食の特徴は? 甲斐の山々に囲まれた海なし県ならではの雑穀、鳥獣、虫、魚の滋養豊かな食べ方、名物ほうとうの地域ごとの味わい方を紹介する
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