聞き書 和歌山の食事 熊野山間の食より
■昼――茶がゆ、きゅうりもみ、大豆とさつまいもの茎の煮もの、浅漬
きゅうりは、とんとんとんと薄い輪切りにし、塩でよくもんだあと水気をよくしぼり、じゃこを入れた二杯酢で酢のものにする場合が多い。炎天下のきつい野良仕事で疲れたからだは、ごく自然にあっさりした酢のものを好む。
なすは煮たり、焼きなすにして皮をはぎ、酢醤油で食べたりする。
さつまいももつるがよく伸びるので、刈ってきて茎を大豆とじゃことともに炊いて食べる。
写真:夏の昼食
上:なすときゅうりの浅漬,きゅうりもみ/下:茶がゆ、大豆とさつまいもの茎の煮もの
出典:安藤精一 他編. 日本の食生活全集 30巻『聞き書 和歌山の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.150-152