なすやきゅうりの浅漬がよく合う、冷たい茶がゆ――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年08月24日

聞き書 和歌山食事 熊野山間の食より

昼――茶がゆ、きゅうりもみ、大豆とさつまいもの茎の煮もの、浅漬
きゅうりは、とんとんとんと薄い輪切りにし、塩でよくもんだあと水気をよくしぼり、じゃこを入れた二杯酢で酢のものにする場合が多い。炎天下のきつい野良仕事で疲れたからだは、ごく自然にあっさりした酢のものを好む。
なすは煮たり、焼きなすにして皮をはぎ、酢醤油で食べたりする。
さつまいももつるがよく伸びるので、刈ってきて茎を大豆とじゃことともに炊いて食べる。

写真:夏の昼食
上:なすときゅうりの浅漬,きゅうりもみ/下:茶がゆ、大豆とさつまいもの茎の煮もの

 

出典:安藤精一 他編. 日本の食生活全集 30巻『聞き書 和歌山の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.150-152

関連書籍詳細

日本の食生活全集30『聞き書 和歌山の食事』

安藤精一 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540880582
発行日:1989/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 380頁

かつおの一本釣り漁で活気づく田辺湾、黒潮に乗ってくるまぐろ、鯨などが食卓をにぎわす熊野灘、ことあるごとにもちを搗き、すしをつくる紀ノ川流域など紀州の食の全貌。
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